こんにちは。大人のおしゃれ塾、田中です。
世界の3大ファストファッションブランドといえば、ZARA(ザラ)、H&M(エイチアンドエム)、UNIQLO(ユニクロ)!
2021年9月の決算報告では、1位がインディテックス(ZARA)、2位がヘネス・アンド・モーリッツ(H&M)、3位がファーストリテイリング(ユニクロ)と、いずれも2兆円を超える売り上げでしのぎを削っています。
ちなみに4位はGAPです。(1兆9,278億円)
じつは私は、UNIQLOではよく買い物をしてきましたが、ZARAやH&M、GAPでは商品を購入したことがありませんでした。
そんな私がなぜ今回H&Mで買い物をしたのが、その結果はどうだったか、について今日は書いてみたいと思います。
海外のファストファッションの日本進出とその後
そもそも「H&Mとは?」ですが、H&Mは1947年にスウェーデンで創業したファストファッションのブランドです。創業75年にもなるのですね。
日本へは2008年に初上陸し、私もこの時は視察のため銀座店を訪れました。
入場制限が出るほどの込み具合で、ニュースにも大きく報じられました。
当時は海外のファストファッションの日本進出ブームで、H&Mをはじめ、Forever21、TOPSHOP、アバクロ、アバクロンビー&フィッチ、アメリカンイーグル、ホリスター、OLD NAVYなどなど、書くのもシンドイくらい多くの企業が日本に出店してきました。
ZARAやGAP、エディーバウアーは、それより一足先、1994~98年に日本に上陸していましたが、2022年現在、日本に残っているのはZARAとH&M、GAPだけです。
エディーバウアーの撤退についてはこちらの記事に書きました。
そのZARAも2021年をもって世界で1200店を閉じており、広島でも八丁堀店が閉鎖、ZARAの店舗はイオンモール府中店のみとなりました。
閉店したZARA八丁堀店
GAPも以前は、広島パルコ店、アルパーク店、八丁堀の広島ゼロゲート店がありましたが、今はジ・アウトレットの「Gap Outlet 」店があるのみです。
日本の百貨店系アパレルのことを書けば、もっと悲しいことになりますから、撤退話はここまでにしておきましょう(涙)
H&Mで購入しようと思ったきっかけ
私がH&Mで買ってみようと思ったきっかけは、この夏の暑さです。
異例の早さで梅雨が明け、その後、耐えがたい暑さがやってきました。
以前ユニクロで買った「オーバーサイズT(5分袖)」や手持ちのTシャツでは暑苦しく、気が滅入って仕方がなかったのです。
ユニクロの最近のTシャツは首回りが詰まったものが多く、「オーバーサイズT(5分袖)」も結局、袖は重いし、首回りも窮屈だったので手放しました。
買った時は使えそうに思ったのに残念です。
そこで、軽くて首回りがゆったりした丸首のものを探しました。
本来ならVネックが一番好きなのですが、手術の傷跡が見えるので、ラウンドネックを着るようにしています。
いろいろネットで検索していくうちに「えり回りがゆったりしている」「これぐらいペラペラに薄くて丁度いい」というレビューに出会いました!
ペラくて上等!薄くてラッキー!やっと見つかりました!
実物も見てみたかったので、イオンモール府中店に足を運び、ドキドキしながら「どこにあるかな?」とウロウロすること3~4分!
ありました~。商品名は「コットンTシャツ」お色は黒です。
H&Mの商品はヨーロピアンサイズですから、日本サイズよりワンサイズ下げて「S」にしました。
サイズは「S」でも少し大きく感じましたが、許容範囲です。生地が薄くて軽く、大変気に入りました。
首回りも鎖骨が見えるくらいの広さで、衿ぐりのリブも細めで柔らかい仕上がりです。縫い代はていねいにテープで始末してありました。
綿100%で、縫製も上質とは言えませんが決して悪くありません。これで税込¥599ですから驚きです。
世の中にはナンチャッテSDGs(持続可能な開発目標)があふれていますが、H&Mは本気で取り組みを始めています。
今までH&Mに対して「安かろう悪かろう」のイメージがあって、H&Mは若い人のブランドと思い込んでいましたが、なんだかんだでH&Mへの印象が変わりつつある自分に気付きました。
その晩、早速オンラインショップで買い物をしました。
H&Mオンラインショップで購入したもの
今回私が購入したのは、バッグとTシャツ、パンツの3点です。
注文した翌日には発送メール、2日後には商品が手元に届きました。
ユニクロのように「段ボール」で来るのかと思ったら、大きな茶封筒で届きました。
「お待たせしました!ケア&リペアして大切に着た後は、リサイクル。」のシールが貼ってあります。
いえいえ、全然「お待たせ」なんかされてません(笑)
途中、メールも、注文受付の自動配信メール、発送しましたメール、領収書のメール、もうすぐ到着しますメール、発送完了メールと合わせて5通来ました。スゴくないですか。
商品の包装も無駄がありません。
1点目はバッグです。
ふつうなら詰め物やら何やら入っていそうなものですが、ビニール袋には商品以外何も入っていません。
出してみたら、思っていた通りの色合いで嬉しくなりました♪
ステキなグリーン、ブルー、イエローだと思われませんか?
私の手持ち服は無地が多いので、着こなしのアクセントになってくれると思います。
この商品がセール価格で¥2,199。定価は¥3,999なので45%OFFです。
大きさは底辺が38㎝、厚みが10㎝、結構大きなバッグです。肩掛けも余裕で出来ます。
内側にポケットがあることも事前にチェックしていました。ポケットがないと不便ですからね。
ご覧の通り、商品にはH&Mのタグは付いていません。商品管理上のタグのみです。ここら辺も極力、無駄を排しているなと思いました。
2点目は「コットンTシャツ」です。
店舗で買ったのと同じ商品ですが、今度はサイズを下げて「XS」にしてみました。
結果、バッチリです!
サイズを下げることで、より腕回り(アームホール)が本来の位置に近付き、フィット感が増して腕が上げやすくなりました。
この商品もビニール袋に入っているだけです。日本では、薄葉紙(うすようし)が一緒に畳み込まれていることが多いですが、それも一切ありません。
ビニール袋には黒い文字で何やら印刷されています。
文字が見えやすいよう私が裏から白い紙を当ててみました。
どうやらは警告文のようです。
それにしても警告文は31か国語!
さすが世界のH&M、販売国数が半端ないです。
ズラーっと世界の言語が並んでいました。
購入したもの3点目は「リネンブレンドプルオンパンツ」です。
定価は¥2,999ですが「ライトベージュ」は¥1,349になっていました。
ゆったりオーバーサイズで履きたかったので「M」にしましたが、ウエストに縫い込まれているゴムが幅広な上に硬く、ひもを絞って着ることができなかったので返品することにしました。
色も素材も気に入っているので「S」で買い直そうと思っています。
登録メンバーへの手厚いサービス
返品は送料無料
返品の仕方は2通りあって、驚いたことに理由にかかわらず返送料が無料です。
ヤマト運輸での着払いか、店舗に持ち込むか、のどちらかですが、私はイオンモール府中店に返品に行きました。
気弱なもので、ヤマトに集荷に来てもらうのが「着払い」だと気が引けるのです(笑)
後からネットの説明文を読んだら、ヤマトが集荷しているコンビニでの返送も可能だったようです。
いずれにしても、30日以内の返品で、商品のラベルやタグなど購入時の状態であれば、返送料はかかりません。
店舗での返品は商品に同封されていた返品用紙と、メールで届いていた領収書が必要です。私はクレジットカードで支払っていましたが、商品の代金は現金で戻ってきました。
レジの販売員さんの感じも良かったです。
ZARAも以前は返送料は無料だったようですが、今年からか自宅からの返送は490円かかるようになったらしいです。
2000円以上の注文で送料無料
返品したパンツを今度は「S」サイズで注文し直すのですが、登録メンバーであれば2000円以上であれば送料がこれまた無料です。
国内のファッション通販では、5000円以上とか1万円以上で送料が無料になることが多いですが、2000円以上はAmazon並みです。
ZARAは金額にかかわらずお急ぎ便以外は無料のようですが、こんなやり方で採算が合うのか心配になりますが、要らぬ心配かもしれません。
現在、H&Mは、国内43都道府県で117店舗を展開しており、広島でもアルパーク東棟に2021年12月に県内4店舗目をオープンしました。
店舗数を減らしている(確か70店舗だったか)ZARAも、ZARAの上級ラインZARA ORIGINS(ザラ オリジンズ)が好成績をあげていて、新たな方向にむかって調整しているように感じます。
H&Mも、徹底した顧客サービスとサスティナビリティで、ジリジリ追い上げているのではないでしょうか。H&Mには上級ラインとしてCOS(コス)もありますし、両者の方向性、未来が楽しみです。
マンネリ化してきたUNIQLOも何かしら新機軸を打ち出さないと「お買い場」の魅力が失われてしまいます。
「部品としての服」も品質と縫製だけの優位性では厳しいものがあるかもしれません。
初回購入特典やその他のサービス
H&Mには、メンバー特典として「初回購入10% off+送料無料 」もあります。2000円以下のお買い物でも初回購入の場合は送料がかかりません。
その他、ポイント数に応じてボーナスが付与されたり、お誕生日には商品が1点25%OFFになるクーポンの発行もあるそうです。
着なくなった服を持ち込めばこれにもポイントが付きます。他社の商品でもOKらしく、リサイクルへの姿勢も徹底したものがあると感心しました。
サステナブルな選択をすればConscious(コンシャス)ポイントもたまります。
Conscious(コンシャス)ポイントというのは、H&Mがサスティナブルな取り組みをしている商品を購入した場合に付与されるポイントで、対象商品にはグリーンのタグが付いています。
今回私が購入した3点のうち、Tシャツとパンツが対象商品でした。Tシャツがオーガニックコットン、パンツが麻とレーヨンの混紡でサスティナブルな素材となっていました。
自社のサスティナブルな取り組み(商品)をアピールする企業は多いですが、購入したお客様の行為を評価しポイントを付与するという視点がとても新鮮でした。
ポイントやクーポンの付与は、次またお客様が買い物へ意識が向かう仕掛けでもあります。
ですが、いくら買い物をしても何もない、あっても「これ要らないわ」と思うような景品(ノベルティー)だったり、普通預金の金利のような「しょぼい」ポイントだったりでは、モチベーションが上がりません。
その点、H&Mのポイントの付けっぷりや、送料の2000円以上無料化は、ZARAほど大盤振る舞いではありませんが、堅実さと思いっきりの良さで頭一つ抜きんでていると思いました。
おわりに
今回、H&Mには購入と返品で2回行きましたが、ZARAがモードなのに対して、H&Mはカジュアル路線のアイテムが結構多いことに気付きました。
確かに深いスリットが入ったスカートとか、テカテカした素材のトップスなど、見るからに無理そうな商品はありますが、目が利く人なら使えそうなアイテムがあることに気付くと思います。
特にバッグはお勧めです。
H&Mに行ったついでにZARAも見ましたが、ZARAのバッグはデザインが派手なだけに、どうしても安っぽさが目に付いてしまいました。デザインはコピーできても、ハイブランドとは品質のグレードが違うので難しいところでしょう。
この夏の暑さがきっかけで、初めてH&Mの商品を購入することになりましたが、オンラインで購入した商品に入っていた伝票には次のようなメッセージがありました。
この度はファッション性、クオリティ、サスティナビリティを兼ね備えたH&Mの商品をお買い上げいただき誠にありがとうございます。私たちが心を込めてデザインしたアイテムをぜひ気に入って頂けると幸いです。
「私たちが心を込めてデザインした」というところにグッときました。
カナダの出版・調査会社であるコーポレート・ナイツ社が、2020年に発表した「Global 100」では、H&Mは、サステナブルな企業100社の内の1社に選ばれています。
出来るところから一歩一歩、目標に向かって努力を続けている企業の姿勢に共感を覚えました。
追記:買わずしてZARAのことを語るのもどうかと思い、ZARAでも購入してみました。
H&Mがかなり気に入って、秋冬物を買った話はこちらです。