小説『マカン・マラン』のシャールさんに会いたい!

雑誌

大人のおしゃれ塾、田中です。

央公論新社で刊行中の マカン・マランシリーズ!

夏に読んで以来、ブログに書こう書こうと思いながら今日まで書けずにいました。

たぶん想いが強すぎるのだと思います。書こうと決めても書ききれる気がしません笑。

マカン・マランとは

マカンは食事、マランは夜。2つを合わせて「夜食」という意味になります。

マカン・マランは夜だけ開く、隠れ家的なカフェです。

そしてこの店のオーナーがシャールさん!

シャールさんは、以前はエリート社員だったのですが、病気を機に、本来の自分「品格あるドラァグクイーン」として生きることにしました。

シャールさんのお店には、心が傷ついた人たちが偶然、立ち寄ります。

そこでシャールさんの手料理を口にすることになるわけですが、シャールさんが作る料理は、いつもその人に寄り添い、心に沁みます。

「マカン・マラン」シリーズは第4巻までありますが、各巻とも4話の短編から成っています。

第1巻「二十三時の夜食カフェ」は、、、

第1話 春のキャセロール
第2話 金のお米パン
第3話 世界で一番女王なサラダ
第4話 大晦日のアドベントスープ

ねっ、美味しそうでしょう?

しかもここを訪れる傷心の人たちの描き方、リアリティが半端ないです。

著者の古内一絵さんの取材力、筆の力に脱帽です。

読んだ人の口コミが口コミを呼び、累計10万部突破!だそうです。

もちろん他の3巻も読みましたよ~♪

シャールさんのコスチューム

オーナーのシャールさんは、外出時は(必要に応じて)男装するのですが、それがまたカッコいいのです♡

でも、お店では、見た目のインパクトはすごいのですよ。

派手なお化粧をして、ピンクのウィッグをかぶり、スカートからはたくましい足がのぞいているといった感じです。

ちょっと本文から引用してみますね。

首元にスカーフを巻き、フリルをたっぷりあしらったワインカラーのロングドレスを纏った姿は、まるで寓話の世界から抜け出してきたようだ。p.10

ピンクのボブウィッグをかぶった先日のドラグクイーンが、中世のナイトドレスのような優雅な装いで現れる。p.23

今日のシャールは首にフリルつきのスカーフを巻き、鮮やかな緑のハチドリのシールプリントが散った、黒いナイトドレスを纏っていた。p.90

ニット帽をかぶったシャールは、首元にスカーフを巻き、ダンガリーシャツにデニムのジーンズを合わせていた。化粧をしていない、シャールの素顔を見るのは初めてだ。マスカレードの仮面の下には、意外なほど涼やかな眼差しの中年男性の顔があった。p.49

こんな具合です。

思うのですが、ファッション関係の学生さんの「卒論」のテーマとして、シャールさんのコスチュームの考察は面白いのではないでしょうか。

全4巻に登場するシャールさんのコスチュームの色やデザインを網羅してみると、なにか発見があるかもしれません。

作者がどのように考えているのかいないのか、作品にどのような係わりをもたらしているのか、登場する衣装が多く、カラフルでデザイン性に富んでいるので、たいへん興味があります。