ダイソーの『アクリル・ヤーン』を使って既製のニットを編み直す。

ハンドメイド

こんにちは。大人のおしゃれ塾、田中です。

今日は「以前買って着なくなったニットをほどいて編み直す」といういかにも面倒くさそうな(笑)話です。

既製品のニットを解(ほど)いてまで編み直そうとするのですから、余程のもの好きな趣味かもしれません。

ですが、意外と売られているニットはほどいて使えるのですよ。

まずは、お手持ちのニットをご確認ください。そのニットがほどけるか、ほどけないか、一目でわかります。

解(ほど)けるニットと解けないニット

解けるニット

ニットの裏側を見てみると、、、

パーツを接ぎ合わせた糸が手前と向こうに渡っているのが分かります(赤線)。

こういうニットがほどけるニットです。少し指で開いてみると分かりやすいでしょう。

この糸を切っていくことで、前身頃、後ろ身頃、袖など各パーツがバラバラになります。

ホールガーメントのニットを含め、市販のニットの多くがほどこうと思えばほどけます。

ほどけないニット

一方、ほどけないニットは、写真のようにハギ合わせ部分がロックミシンで始末されたものです(赤線)。

各パーツの両端が切断されているので、ほどいてもつながった糸になりません。

リメイクするなら「布」としての扱いになります。

編地を解く

今回リメイクしたのはこちらのジップアップネックウォーマー

H&Mで買ったのはいいですが、結局は使いこなせず、タンスの肥やしになっていました。

パーツを解いて玉にする

それでは始めましょう。

バラバラにしたパーツを上端からほどいていきます。糸を引っ張ることで編地がほどけていきます。

それを玉にしていくと、どんどん玉が大きくなっていきます。玉が大きくなると巻き取るスピードも上がるので、ついついムキになってしまいます。おかげで写真を撮り忘れました。

途中で糸が切れていても大丈夫!結び直して続けましょう。結んだ糸は編み上がった後で始末できます。

ほどいた糸はくねくね縮れた状態ですが、私は気にせずこのままで使います。

編み上がった後はスフレヤーンのような「かさ高」感が生じますが、最後にアイロンでスチームを当てるとおさまりが良くなります。

編み直しが盛んに行なわれていた昭和3~40年代であれば、玉にした状態の糸を「かせ」にして湯通ししていました。

漫画サザエさんでもこういうシーンがありますよね。

既製服がまだ現在のように一般化していなかった時代には、家族の衣類は家庭で作ったり作ってもらったりすることが広く行われていました。

私も近所のおばさんに紺色のカーディガンを編んでもらったのを覚えています。左腕には1本白線が入っていました。

母は洋裁は得意でしたが、機械編みはしなかったので、代金をお払いして編んでいただいたのだと思います。

懐かしいなぁ。。。

糸を足して編み直す

ほどいた糸はポリエステルが64%と少し硬めだったので、ダイソーのアクリル糸を足して「マフラー」を編むことにしました。

マフラーは過去にも2点編みましたが、おしゃれ塾に来られた生徒さんに差し上げたので今は手元に残っていません。

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今回使ったのがこちら『アクリル・ヤーン』。ダイソーの100円(税込110円)商品です。

撚りがいくぶん甘めなので肌当たりがソフト。控えめな光沢もあります。

アクリル100%なので毛玉にはなりやすいと思いますが、ほどいた糸の硬さを中和してくれるのと、足して編むのにちょうど良い太さ(細さ)だったことが決め手となりました。

棒針は昨年購入したダイソーの竹製10号。

2本どりにしても太~並太程度だったので、編み上がるまでには結構時間がかかりました。

スチームはかけずに一目ゴム編みのラフな感じを残しています。

使ったアクリル毛糸は4玉半。

長くし過ぎると重くなるので5玉目は半分で思い止まりました。ついつい編み切りたくなるのですがグッと堪(こら)えました。

そうは言っても残り毛糸は編み切るところが執念深い(笑)。

ほどいた糸2本とアクリル糸1本の3本どりでネックウォーマに。こちらは2目ゴム編み。

毎晩、夜のウォーキング時に使っています。

マフラーの方は、、、編み上がりが23×170㎝。ぐるっと一巻きして両胸に垂れる長さです。

適度なボリュームと重さがあるので、コート着用時には大変重宝しています。

無心になれる手作業の癒し効果

今回、既製のニットを編み直しましたが、手編みならともかく「市販のニットをほどいてまで編み直す」という発想は多くの人は持ちません。

ですが、意外と簡単にほどけますし、他の糸を合わせることで足りない太さや性質を補ったり、杢調(霜降り)になったり、新しい魅力が生まれます

そこが何ともクリエイティブ!

手仕事には時間がかかりますが、こういった無心になれる時間は貴重です。

以前、コーピング(ストレスに対処するための行動)について書いたことがありますが、、、

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本当に手を動かしている間はそのことに集中しているので、結果として何やら癒された感じがします。ほんの少しの時間でも何か「もの作り」に集中すると瞑想に似た効果があるのかもしれません。

もし「私は棒針は苦手」と思われるのでしたら「かぎ針編み」はいかがでしょう。

かぎ針編みはレトロ感満載で、昨今の昭和ブームからしたら(若い人たちからしたら)最先端かもしれません。

私も次何かほどいたら「かぎ針編みもいいかな」と考えたりしています。

追記

元旦早々、能登半島地震の速報に胸が痛みました。

余震は降雪が続く中、これ以上被害が出ないこと、そして救助支援の手が少しでも早く届きますことを祈っています。