こんにちは。大人のおしゃれ塾、田中です。
昨年の12月に日本から撤退したエディー・バウアー。
今日はお別れに際してエディー・バウアーについてまとめてみたいと思います。
エディ・バウアーと私
エディー・バウアーは1920年にアメリカ・シアトルでスタートした「カジュアル＆アウトドア」ブランドです。
日本へは1994年に進出してきました。
当時の日本はまだアパレル販売は店舗が中心で、そこにカタログ販売という「家にいながら買い物ができる」スタイルが広まっていた頃です。
私自身も2000年までは、Y’ｓをメインに、ヨージヤマモト、コムデギャルソンなどを、百貨店や路面店で購入していましたが、あわせてフェリシモなどの通販も利用していました。その流れでエディー・バウアーにも興味を持ちカタログ請求したのが始まりだったと思います。
シャツやジャケットなど学校の授業で着れそうなものを購入していました。
エディー・バウアーの商品は品質や縫製も一定の水準にあり、価格もリーズナブルでした。薄手のカタログでしたが、毎回見るのが楽しみで、2000年から2001年にかけて、かなりな数を購入したと思います。
ファストファッションの隆盛
それ以降は「ネット通販」に購入方法が変わってきました。
数は少なかったですがオンライン販売も手掛けているセレクトショップが出始め、Y3や、マルタンマルジェラ、ディーゼル、リプレイなどをネットで買うようになりました。
一方でUNIQLOのフリースもブームを起こした1998年に店舗で購入しています。文化短大でファッションショーを始めた年なのでよく覚えています。
本当にUNIQLOのフリースブームはセンセーショナルでした。以降、どれだけの多くのアパレルが苦戦をしいられることになったか。。。
それは国の内外を問いません。
特に1990年代から日本に上陸してきた海外のファストファッション系ブランドも、最終的には多くが日本撤退を余儀なくされました。アメリカンアパレル、オールドネイビー、アメリカンイーグル、トップショップなど枚挙にいとまがありません。
FOREVER 21の日本撤退が報じられた時（2019年）も、開業時の華やかさが思い出され感慨深いものがありました。
2009年に新宿店がオープンした時は私も視察で東京に行きました。入場制限が出るほどの人気でした。H&Mの新宿店オープン時（2008年）も、やっと入店できても後戻りができないほどの込み具合でした。
栄枯盛衰・・・。今生き残っているブランドも、ZARAやH&Mを除けば撤退のうわさが絶えません。
エディー・バウアーの日本撤退は昨年の10月に発表され、その月の15日から過去最大級のセールが始まりました。
セール開始直後は値引き率が低く、これで撤退までに売りさばけるのか？と思いましたが、11月も後半になると値引き率が上がり、最終的には70％オフの商品が大半を占めるようになりました。
こうなるとどんどん商品が売れていきます。結果、一部の商品を残してほとんどが完売していました。
やはり私のように何かしら思い出というか、記念に買っておきたい気持ちが働いたのではないでしょうか。いくら安くても人は要らないものは要りません。やはり商品への信用が基盤としてあったのではないかと思います。
ただ繊維・ファッション関係のフリーライターである南充浩氏が、ご自身のオフィシャルブログで指摘しておられるように（2021年10月21日）
エディー・バウアーは「アウトドア商品が欲しければ機能性が担保されたパタゴニアやノースフェイスなどの専門ブランドで買うし、アメカジが欲しいなら定価が安いGAPやファッション性がマシなアバクロで買う」という位置づけになってしまったのではないでしょうか。
アメリカ仕様のサイズ展開で日本人にはフィットしにくい面もあったかもしれませんし、ベーシックでカジュアルなウエアならUNIQLOでいい、という流れも加速していました。
最期のセールで私が購入したもの
そんなこんなでエディー・バウアーともお別れすることになったのですが、最後に何か買っておきたいものを捜しました。買っておきたいものを捜すというのも変ですけどね。
「ダウンジャケット」にしようか「ダッフルコート」にしようか、パソコン画面とにらめっこしながら随分悩みましたが、最後には「ロングブーツ」に決めました。
定価が税込2万円ちょっとの品でしたが、6500円くらいに値引きされていました。
11月30日の購入でしたから底値だったと思います。送料は770円かかりましたが、本革のブーツがこの価格で手に入るとはエディー・バウアーには申し訳ないくらいです。
返品はできなかったのでドキドキしましたが、いつもより0.5㎝アップでサイズはぴったりでした。良かった～！
年が明けたら美術館や映画館に履いていこうと楽しみにしていたのですが、今度はオミクロン株。がっかりしています。
