久し振りの呉で懐かしい味を堪能

こんにちは。大人のおしゃれ塾、田中です。

いやー、今年も押し迫ってきましたね。あっという間に年末です。

今日は天気も良いということで呉の実家の墓参りに行ってきました。

帰りは昔よく行っていた『つるべ鮨』へ。

今は食堂的な『つるべ鮨』

“鮨(すし)”というと粋な板さんがカウンター向こうにいそうなイメージですが、ここは違います。

80代と思われる大将と奥さんが二人でお店を切り盛りしていて、大将はカウンター横の厨房でうどんを温めたり鮨を握ったりしています。

「高度成長時代には味噌汁に使ったアサリの貝殻が毎日バケツ2杯くらい出たというくらい超人気店だった」とどなたかが食べログに書いておられました。

私が入店した時は、やはり高齢の男性が「鍋焼きうどん」を召し上がっていました。

店内はカウンター席含めて30席くらいでしょうか。古いですが小ぎれいに整っています。

私は「寿しうどん定食」を注文。

大将と同じく80代とおぼしき奥さんが、不自由な足を引き摺りながら熱々のほうじ茶を運んで来てくれました。

そして待つこと5~6分。

来ました~!!右上の小鉢はなんと“だし巻き卵”です。(3切れ)

その後また5~6分して今度は大将が寿しの盛り合わせを持ってきてくださいました。

いや、これがまた美味しいのです。シャリの炊け具合も硬からず柔からず、酢の効き具合も少し強めでいい塩梅。赤みの強いガリも絶品でした。

これで700円?と思わず問い返したくなるお値段です。しかも税込みですよ。驚いてしまいます。

私が入店してすぐ、やはり高齢のご夫婦が外歩きは寒かったと「素うどん」を注文されました。お店でコーヒーよりこちらのうどんの方が温まるでしょう。しかも400円。

次に入店された男性は巻き寿しのお持ち帰り。予約されていたようです。

その後入店された買い物帰り?の70代くらいの女性は「天ぷらうどん」600円。

美味しいし、安いし、何より気後れすることなく入れるのがこのお店の良いところ。握り寿しも美味しいし。

すぐ近くには『珍来軒』や『モリス』という行列のできる有名店がありますが、「外で待ってるお客さん!『つるべ』もいいですよ~」と思わず言いたくなります。この日もたくさんのお客さんが寒い中並んでおられました。

『モリス』はともかく『珍来軒』には去年がっかりした覚えがあるので、つい言いたくなってしまいます。

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本当に身も心もほっこりする「寿しうどん定食」。『つるべ』さん、ご馳走さまでした。

フライケーキの老舗『福住』

次に向かったのがフライケーキの『福住』

創業は古く、戦後2年目にして1947年、焼野原となった呉の中通りに甘味処としてスタートしました。当初はフライケーキの他に、カステラやあんみつなどのメニューがあったそうですが、とりわけフライケーキの人気が高く、他のメニューに手が回らないほどだったのでフライケーキに一本化したそうです。

地域を楽しむ地域ポータルサイトチェッ呉~福住フライケーキ~には、初代店主について次のような解説がありました。https://www.checkure.jp/fukuzumi

初代店主は明治40年生まれの人でしたが19才の時にアメリカ帰りのパン職人に師事し、パンをはじめ様々な洋菓子・和菓子を習得しました。不二家菓子店にも勤め、戦前・戦中は上海にまで渡って修行に励み、呉に帰って店を持ちました。『福住』の『フライケーキ』の材料の配合は、そんな先代が苦労の末、独自に考案したものです。

なるほどですね。

甘くて食べ応えのある揚げ饅頭は、戦後の甘味に飢えた人々の心をしっかり掴んだことでしょう。

油がじっとり染み出てくるほどの外観ですが、揚げ油は菜種の白絞油というあっさりとしたものが使われているそうです。それでもビニール袋に新聞紙も入れてくれるほど油ギッシュ(笑)。

お店では熱々を食べることもできるのですが、呉生まれ呉育ちの私は「フライケーキは冷めた方が美味しい」と確信しています。これは私以外の呉人も同じことを言います。まぁ、個人的な感想ではありますがご参考までに。

びっくり饅頭の『びっくり堂』

そんなわけで、買ってもすぐにはフライケーキは食べれないので、同じく中通りの『びっくり堂』でびっくり饅頭を買いました。

びっくり饅頭とは二重焼きのことで、呉では二重焼きのことをびっくり饅頭と言っていました(昔は)。傷テープのことをサビオと言うようなものですかね(笑)。

びっくり饅頭には、赤あん、白あん、クリーム、の3種があるのですが、今回は白あんを買いました。

白あんといっても砂糖が茶色いのか、かなり茶色いです。

びっくり堂の創業もフライケーキと同じ頃ではないかと思うのですが(ググっても出てきません涙)私が幼い頃には既にありました。

クリームが当時から一番人気で、母が買ってくれるのもクリームでした。

幼心にびっくり饅頭は薄味だなと思いました。

その後、広島で『ゆあさ』とか『御座候』の二重焼きが買えるようになると、その皮の薄さと中身のぎっしりさには驚きました。

そのくらい昔のびっくり饅頭は皮が厚めでもっちりしていて、中身(餡)が少な目だったように思うのです。 (※あくまでも個人の感想です)

それが悪いという訳ではなく、そのあっさりした感じを求めて今回購入したのですが、、、

今のびっくり饅頭は皮が薄く、中の餡はかなり甘くて“ねっとり”していました。クリームを買ったらもっと違っていたのかもしれません。

1個120円に値上げされてますし、皮薄め、餡少な目では値段に釣り合わないと店側も判断したのかもしれません。あくまでも推測ですが。

そんなこんなで呉の中通りで久し振りの呉を堪能しました。

帰ったら冷めたフライケーキを1個、おやつにいただきます。残りはもちろん冷凍です。調子に乗って食べていたら恐ろしいことになりますから、体重が(笑)。

おわりに

今年も1年、つたないブログですがお読みいただいてありがとうございました。

来年も細々とではありますが、書き続けて参りたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。