衿(えり)のことを「お衿」という
大人のおしゃれ塾、田中です。
お茶、お花、お菓子に「お」をつける方は多いでしょう。
でも「衿」に「お」をつける私は珍しいというか、お上品ぶった感じが気持ち悪いかもしれません。
こうなったのは大学の頃からです。
「被服構成学」という授業があって、そこで先生が「お衿」とおっしゃっていたからです。
衿は顔に最も近いところにあります。
顔というのはバストやヒップと違って、その人の人格や感情を表現する精神的な部位だというのです。
服のデザインというのは、ディテール(細部)をおろそかにしては成り立ちません。
「お衿」のかたち一つで、その方の印象を、服の印象を変えることができるのです。
服はディテール(細部)の集合体です。
ディテールへの敬意が「お衿」という言い方に表れているのではないか、と思い(勝手に)、その時から「お衿」と言うようになりました。
先生がなぜ「お」をつけておられたのか、確かめずに今日まで来てしまいましたが。