大人のおしゃれ塾、田中です。
昨日は、新井口駅から歩いて泉美術館に行きました(昨日のブログ参照)。
その途中に古めかしい煉瓦(れんが)作りの建物がありました。アルパークや、広島サンプラザ、ヤマダ電機、エディオンなど、現代の建築の中にあって、異彩を放っています。
旧ラブエル本社
木々の緑と、煉瓦の赤、縦横に走る白線の対比が目に鮮やかで、西区商工センターにいることを忘れそうなレトロ感です。
この建物は、婦人服製造販売、㈱ラブエルの本社でした。
私が広島文化短大に勤め始めた頃(1990年代後半)は、たくさん求人をいただき、学生たちも毎年2~3人採用していただいていました。
当時は、デザインや製造関係を希望する学生は、㈱詩仙堂か、㈱ラブエルのお世話になっていました。
残念なことにラブエルは、2010年に倒産したようです。
けれど、当時のラブエルの社内の様子は、2008年、波多野里奈さんというキャスターのブログで知ることができました。
今この社屋は、履物総合卸業、㈱サンモードの倉庫になっているようです。ラブエルの左隣がサンモードで、同じ煉瓦作りなので一体化して見えます。
サンモードのホームページ(事業沿革)によると、サンモードは1980年にここに新築されたようです。
ラブエルの会社設立が1976年ですから、両社の社屋建設には関連があったのかもしれませんね。
サンモード前の通りを隔てて向こう側には、縫製関係の製造会社が並んでいます。
卸街:繊維部会
この日は休日だったせいか、通りは閑散としています。
西区商工センターには、広島総合卸センター(卸街)という組織があって、日本最大級の流通拠点として、多くの企業の支援を活動目的とされています。
毎月「卸街ニュース」も発行されていて、雑貨、食品、繊維、資材の4部会があるようです。
繊維部会には25社の企業が名を連ねています。
㈱アスティ(繊維製品全般)、㈱キョーリツ(学校制服)、㈱サンモードや、写真に写っている中国エンゼル㈱や(有)クロダソーイングもありました。
生産(縫製)の拠点が海外に移転して久しいですが、これまでもこの業界は苦難の道を歩んできたと思います。
さらにコロナ禍を受けて、川上~川中~川下、生産~流通の展望が描きにくいことでしょう。
私たち自身も、暮し方、考え方、細かいことでは、人との接し方、お金の使い方など、考え、見直すことが多いと思います。
それでもやはり衣料品は欠かせないもの、大切なものであることに変わりはありません。